ルーブル美術館を含むフランスの主要施設で、欧州外の観光客を対象とした「二重価格」が導入されました。ルーブルの入館料は4割以上値上げされ約5900円に。増収分は「モナリザ」専用展示室の設置や老朽化対策などの大規模改修に充てられます。観光客からは戸惑いと理解の両方の声が上がっています。
観光地の二重価格とは?
訪れる人の属性(居住地や国籍など)によって、異なる料金を設定する仕組みのことです。今回のフランスの事例では、「ヨーロッパの居住者」は据え置き、それ以外の「外国人観光客」を値上げする形が取られました。主な目的は、急増する観光客による施設の混雑緩和や、歴史的建造物の維持管理、老朽化対策などの財源確保です。
日本の観光地にも二重価格はあるの?
日本でも導入を検討、あるいは既に実施している自治体や施設が増えています。
- 事例: 姫路城(兵庫県)では、外国人観光客の入館料を日本人(地元住民等)の数倍にする検討がなされています。また、飲食店などでも「インバウンド価格」として観光客向けに別設定を設けるケースが出てきました。
- 背景: 物価高や円安の影響で、海外に比べて日本のサービスが割安になっていることや、観光客対応のためのコスト増(多言語対応や警備)が背景にあります。
人種差別にはならないの?
一般的に、特定の「人種」を理由に価格を変えることは差別とみなされますが、観光地の二重価格は「居住地(税金を納めているか)」や「国籍」を基準としているため、法的・社会的に正当化されることが多いです。
- 論理: 地元住民は日頃から税金を通じて施設の維持に貢献しているため、その還元として「住民割引」を適用するという考え方です。
- 課題: ただし、説明が不十分だと「外国人だけをターゲットにした不当な値上げ」と受け取られ、ブランドイメージを損なうリスクもあります。
まとめ
フランスの主要施設で導入された二重価格は、貴重な文化遺産を守るための「持続可能な観光」に向けた一環といえます。世界的な物価高や観光客の集中(オーバーツーリズム)を背景に、日本を含む世界各地で今後さらにこの動きが広がっていくと考えられます。
参考:アジアからの訪仏観光客数
- 中国 アジア最大市場。 2019年には約200万人以上が訪れていましたが、現在は200万人弱まで回復中。フランス政府は今後500万人まで増やす目標を掲げています。
- 日本 高付加価値市場。 客数自体は中国より少ないものの、1人あたりの消費額が非常に高く、高級ホテルや美術館にとって重要な顧客層です。
- インド 急成長市場。 経済発展に伴い、パリを訪れる富裕層や中間層が年々増加しており、2025年も安定した成長が見込まれています。


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