トランプ大統領のドル安容認発言や日米の介入観測により、円相場は一時152円台まで急騰。日米連携への期待が高まる一方、過去の事例から協調介入のハードルは高く、高市政権の積極財政による円安圧力も根強い。構造的な要因は解消されておらず、円安からの本格的な反転は不透明な状況だ。
円高のメリット・デメリット
円高は私たちの生活に「諸刃の剣」となります。
- メリット: 輸入品やエネルギー価格の低下です物価高の抑制が期待され、家計の負担軽減や企業の原材料コスト削減につながります。
- デメリット: 輸出企業の収益悪化です。海外での価格競争力が低下し、日本の製造業などの利益が目減りすることで、国内景気や株価に下押し圧力がかかる懸念があります。
適正なドル円のレートは?
「適正」の定義は立場により異なりますが、一般的には1ドル=120円〜130円前後が、購買力平価や過去の経緯から輸出入のバランスが取れやすい水準と言われることが多いです。しかし、現在の日本は高市政権の積極財政による「財政悪化懸念」を抱えており、構造的な円安圧力が強いため、150円前後であっても「急激な変動さえなければ許容範囲」と捉える市場関係者も増えています。
今後円高が進むと起こること
日米の連携が実効性を持ち、さらに円高が進んだ場合、以下の現象が予想されます。
- 日銀の利上げ判断への影響: 円安によるインフレ圧力が弱まれば、日銀は追加利上げを急ぐ必要がなくなります。
- トランプ政策との相克: 米国がドル安を望む一方で、トランプ氏の財政拡大策が米国の金利を押し上げれば、再び「ドル高・円安」へ逆戻りする乱高下のリスクがあります。
- 投資マネーの回帰: 円の先安観が薄れることで、海外へ逃げていた個人投資家などの資金が日本国内に戻る可能性があります。
まとめ
今回の152円台への動きは、日米当局の牽制とトランプ氏の発言が重なった「一時的なショック」の側面が強いと言えます。本格的な円高トレンドへの転換には、日米の決定的な協調介入や、日本の財政健全化への道筋が不可欠です。トランプ氏の予測不能な言動と日本国内の財政政策という、二つの大きな不確定要素を抱えた不安定な推移が続くでしょう。
参考:円高時のインデックス投資はバーゲンセールのようなもの
1. 円高時に購入する3つのメリット
- 「安く」買える(バーゲンセール状態)
インデックス投資(投資信託)の中身は外貨建ての資産です。円高の時は、同じ1万円でも、円安の時より多くの「株(口数)」を買い付けることができます。
- 将来の「円安」が利益を底上げする
円高時に仕込んでおけば、将来再び円安に戻った際、株価の上昇分に加えて「為替差益」が上乗せされます。
- インデックスの成長力を最大限に活かせる
S&P500や全世界株式は、為替の影響を除いた「指数そのもの」が長期的に右肩上がりであることを期待して投資するものです。円高による一時的な基準価額の下落は、長期投資家にとっては「平均取得単価を下げるチャンス」です。
2. 投資を続けるための心構え
- 「資産残高」が減っても慌てない
円高が進むと、たとえ米国の株価が動いていなくても、日本円で見たあなたの資産残高は目減りします。これは「損をした」のではなく、**「円建てでの評価が変わっただけ」**と捉えてください。重要なのは、持っている「口数」が減っていないことです。
- 一括投資より「積立」を優先する
「どこまで円高が進むか」を正確に当てるのはプロでも不可能です。一気に全額を投じるのではなく、ドルコスト平均法(定額積立)を利用して、円高局面で着々と口数を増やしていくのが王道です。
- 為替ヘッジなしを基本にする
長期投資であれば「為替ヘッジなし」が一般的です。ヘッジにはコストがかかる上、将来の円安メリットを享受できなくなるためです。目先の変動に一喜一憂せず、10〜20年後の世界経済の成長を信じることが大切です。
3. 具体的なシミュレーション例
| 状況 | 投資額 | 為替レート | 購入できる口数(イメージ) |
| 円安時 | 10万円 | 1ドル = 160円 | 約625ドル分 |
| 円高時 | 10万円 | 1ドル = 140円 | 約714ドル分(14%多く買える!) |
ポイント: > ニュースで「152円台に突入!」と騒がれていても、それは投資家にとっては「今までより安く世界株を買えるチャンスが来た」という合図でもあります。為替変動に惑わされない長期投資を心がけるのが一番です。


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