イラン情勢の緊迫化による原油高を受け、SNSで買い占めを懸念する声がありますが、日本家庭紙工業会は品薄を否定しています。原料の約6割は国内の古紙であり、石油供給の影響は限定的です。メーカー側に在庫は十分にあり、過去の不足も買いだめが主因だったため、業界は冷静な行動を呼びかけています。
何度もあったトイレットペーパーの買い占め騒動
1973年の第1次石油危機(オイルショック)の際、原油価格の高騰をきっかけに「紙がなくなる」という不安が広がり、店頭に大行列ができる買い占め騒動が起きました。また、東日本大震災やコロナ禍でも同様の品薄状態が発生しましたが、これらはいずれも製品自体の不足ではなく、急激な需要増による物流の停滞が主な原因でした。
なぜトイレットペーパーが不足するというデマが飛び交うのか?
「石油危機=原油高=石油製品であるトイレットペーパーがなくなる」という連想ゲームのような誤解がSNS等で拡散されやすいためです。実際には製造工程で一部石油由来の薬品を使うことはあっても、主原料は紙(古紙やパルプ)であり、原油供給が止まっても即座に生産不能に陥ることはありません。
「市場には十分ある」専門家が注意喚起
日本家庭紙工業会は、現在も生産・出荷ともに正常であり、メーカーや流通段階にも十分な在庫があることを強調しています。国内流通の約6割が国内古紙を原料としているため、海外情勢の影響は極めて限定的です。「過剰な買いだめさえ起きなければ、市場から在庫が消えることはない」と冷静な対応を求めています。
まとめ
トイレットペーパー不足の噂は、過去の歴史的背景や誤った関連付けが生んだデマに過ぎません。供給体制は盤石であり、私たちが普段通りに必要な分だけを購入していれば、品切れを恐れる必要はありません。情報の真偽を見極め、周囲に流されない「賢い消費者」としての行動が求められています。


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