サッポロHD傘下のポッカサッポロは、全国約4万台の自販機事業をライフドリンクカンパニーへ売却すると発表しました。コスト上昇や販売不振など、自販機事業を取り巻く厳しい環境が背景にあり、今後は酒類や飲料開発に注力します。当面、自販機での商品販売は継続されます。
消えゆく自動販売機
飲料各社が自販機事業の縮小や売却を急いでいます。ポッカサッポロの事業売却やダイドーの不採算機撤去の背景には、原材料費や物流コストの高騰、さらにはコンビニやドラッグストアとの競争激化による採算悪化があります。かつては「24時間働く営業マン」と呼ばれた自販機も、現在は厳しい曲がり角に立たされています。
災害時のライフラインとしての機能も
台数が減少する一方で、その価値が見直されているのが「災害対応型」の機能です。大規模災害による停電時でも、専用キーや遠隔操作で中の飲料を無償提供できるほか、電光掲示板で避難情報を提供するモデルも普及しています。単なる販売機から、街のインフラとしての役割へ期待がシフトしています。
コイン投入口の縦と横の違い
実は自販機のコイン投入口の向きには縦のものと横のものがありますが、その違いの理由を知っていますか?
横型投入口(飲料・たばこ自販機)
自販機は設置奥行きが限られており、識別機を小型・薄型にして収納スペースを最大化する必要があるため。
連続投入でも詰まりにくく、人間工学的に複数枚をまとめて入れやすい。
縦型投入口(駅の券売機など)
行列が予想されるため、硬貨が重力で転がりやすく、識別機への到達速度が速い。
偽造硬貨を見分ける識別機が大きく高機能で、奥行きが必要な装置にも向いている。
まとめ
ポッカサッポロの判断に象徴されるように、飲料業界は「所有して売る」モデルから、強みを持つ「商品開発」へリソースを割く構造改革の真っ只中にあります。利便性だけでなく、防災拠点としての維持とコストのバランスをどう取るかが、今後の自販機の存続のカギとなりそうです。


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